先日面白い光景を見た。多摩川の河川敷で、小学校低学年くらいの男の子と若いお父さんの1組の親子が凧揚げをしていた。天気は快晴だがほぼ無風であった。今の凧揚げの凧はカイトがほとんどで和凧はあまり見ない。子どもは若いお父さんの指示通りなんども走って凧糸を引っ張る。瞬間上がるがすぐに地面に追突。お父さんは走り方が悪いから凧が上がらないと子どもを何度も責める。しまいに子どもはやる気をなくし地面に伏せてしまった。するとお父さんは、「お前は根気がないからだめなんだ」とまた叱る。
ちょっと待てよ、風もないのに凧が上がるわけがない。このお父さんは子どもの頃に自分で凧揚げをしたことがあったのだろうか。きっとない。トンボ捕り、釣り、泥だんご作り、子どもは子どもの頃の実体験から自然を習うことが多い。実体験がないと、このようなことが日常茶飯事に親子の間で起こっているのではないだろうかと不安を感じた。
本を読んでも、YouTubeを観て分かっても実体験がないと本当のことを子どもに教えることが出来ない。情報が氾濫している現代、何でもネットなどで簡単に情報を取ることが出来るが、そこには、風の力も感じられないし、腕を引っ張られる感触もない・・・。
親子の間だけではなく教育の現場でもこのような事が起こっているのではないのだろうか。
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