小・中学校の教科書のデジタル化が本格的になって来た。紙の教科書からデジタル教科書へ。いよいよデジタルの波が学校現場にも押し寄せて来るのである。そう思うと、今までのスピード以上に世の中が大きく変わって行くことを実感せざるを得ない。
公立小・中学生全員にパソコンが配布され2年が経過、子どもたちは教科書を通して、パソコンの使い方からいよいよその利用の仕方に変わって行くのである。だいぶ前に新卒で入社して来た社員がスムーズにワードやエクセルを何の躊躇(ためら)いもなく自然に仕事で使っていたのを見て驚いた記憶がある。大学時代すでに使用していたからであった。
道具は使うもの。使う為にはその道具を理解し、その特性を知らなければ使えない。しかし、このパソコンと言う道具、使用用途が決まっているトンカチやのこ切りを使うようなアナログ感覚で使うことが出来ない。なぜならソフトプログラムや膨大な情報データと向き合わなければならないからである。同じように使用しても使い方の発想方法によって大きく道具としての結果(成果)が変わる。そこに、一挙に約1,000万人もの子どもが加わってくるのである。子どもの発想力は大人を大きく上回り、その使い方は無限大にあると思われる。
良い事だけでなく悪い使い方も子どもたちは発見するだろう。かなり難しいだろうが、そこのガードはしっかりしてもらわなければならない。しかし、それを凌駕するような、良い意味で大人が考えてもみたことがないようなことが必ず起きてくると期待している。
前にも書いたが、日本はアナログ思考には長けているがソフトとなると先進国であるにも関わらず、かなり遅れをとっている。明治時代から引き継がれて来た日本独自の学校教育制度(横並び教育)、受験制度が邪魔をしていて独自の発想がなかなかできづらい環境が続いているからだろう。
これからの為に、今回のデジタル教科書の普及はその弱点を授業を通して補ってくれるものと私はとても期待している。
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